○ 横浜みなとみらい(日替わり・正面入り口)
特別屋外展示イベントとして、消防車3台が会場外に並べられている。
イベント会場奥手に“大人気!火の用心ジャー参上”の垂れ幕
○ 同(ショー舞台)
客席には500人ほどの親子づれで一杯。
舞台の袖火の用心ジャーの5人。横浜市消防局の署員(制服姿)が付き添っている。
横浜市消防局署員「すいませんねぇ、ボランティアで、横浜まで応援に来てもらって」
良「(マスクをしたまま、手を左右に軽く振り)お気になさらず」
横浜市消防局署員「この前、皆さん、全国のテレビニュースで出たら、ウチに問い合わせ殺到して。みなと祭りの消防イベントに、火の用心ジャーは出るのかって、大勢のお子さんから」
レンジャーたち「(照れて頭をかいて)ハハハ」
舞台の方から女性の声「助けてー!」
良「(振り返って)全員、出動だ!」
○ 同(舞台)
MC女性「助けてー!」
黒い衣装の軍団と、炎の化け物(ファイアーデビル)がMC女性に襲いかかる。
ファイアーデビル「バカな人間どもめ。滅びるがいい。この世全てを火の海にしてくれるわ」
会場のひとりの子供Aがすくっと立ち上がる。
子供A「そんなこと、火の用心ジャーが許さないぞ!」
場内の子供たちがドンドン立ち上がって、「火の用心ジャー、火の用心ジャー!」の大合唱
ファイアーデビル「なにをほざか、ガキどもめが!」
MC女性「た、助けてー!」
良の声「ファイアデビル!悪の火の手、俺たち許さん」
ファイアーデビル「だ、誰だ!」
ピカーンと舞台中央の幕を破り、5人の火の用心ジャーが飛び出してくる。
良(マスク越し)「火の元チェック!あなたの日常生活を再チェック!火の用心、(拍子木)を打って)カチ、カチ。我ら五人揃って、火の用心ジャー!」
ファイアデビルたちと戦う、火の用心ジャー。MC女性を助けて、拍手を浴びるファイアデビルたちは“覚えてろ!今に見ていろ!”と舞台の袖に消える。
会場から大きな拍手に見送られながら、舞台に袖に向かって5人が歩き出そうとする。いきなり「ドドドカーン!」と大爆音。会場裏から大きな火柱があがる。場内騒然となる。逃げまどう観客たち。良以外の火の用心ジャーたちも、マスクをとってあたふた。
○ 同
子供Aが観客たちの押し倒される。が、後ろからすくっと抱きかかえられる。
子供A「(振り返って)あっ、火の用心ジャー!」
良「(マスク越しに)慌てないで、避難しなさい」
子供Aのお母さん、良に軽く会釈して子供Aを連れて行く。
良、人の流れの中に立つ。
良「みなさーん、慌てないで下さい。正面入り口に向かって、慌てず進んで下さい」
“ドカーン”と再び爆発音。
横浜消防庁消防署員が携帯電話で話しながら良に向かって走ってくる。
同署員「誘導ありがとうございます。火災原因はガソリンスタンドで異常爆発があったようです。その裏のガスタンクに引火し始めているようで」
同署員「先ほど、スーパーレンジャーを要請しました。それまでなんとかお願いします」
良「スーパーレンジャー…」
○ 同
スーパーレンジャーが特殊消防車(化学火災対応)とともに会場に到着。
(囲み)スーパーレンジャー、正式名称、横浜市消防局・消防救助機動中隊。本部直轄のスペシャル部隊として全管轄域での特殊任務を行う。東京消防庁には、ハイパーレスキュー(消防救助機動部隊)がある。
スーパーレンジャー隊長「山田と中川、会場内で逃げ遅れた観客を確認!」
良、スーパーレスキューの隊長に近寄る。
良「(マスク越しに敬礼し)、西側の観客、全員無事避難しました」
スーパーレンジャー隊長「?」
良、マスクを取る。
良「自分は、東京消防庁第12消防方面本部・指導課・小早川良です」
同隊長「そうか。後は我々の任務だ。君も避難しろ」
スーパーレンジャー各人が消火準備を始める。良はその姿を見ながら“ふー、やれやれ“と正面入り口に向かって歩き出す。
○ 爆発現場のガソリンスタンド
スーパーレンジャーが消火活動開始。
○ ガソリンスタンドの地下
ガスのパイプがありそれが異常加熱されている。
そのパイプはイベント正面入り口近くのビル地下につながっている。
ビル後方に小型ガスタンクが数本ある。
ビルの前方では駐車場から出て観客たちの車の列。
○ 第二爆発現場
イベント会場正面の少し奥の位置。
いきなり、“ドカーン”と後方ビルで爆発。
良「(不意をつかれて)あー!(とその場に伏せる)」
良の後方で、爆風で数台の車が重なりあってしまい、各車ドアが開かない。車内から数人の人が助けを求めている。その後方ビル1階から火災発生
良、身を起こして、状況を見る。良のマスクの表面に、火の手と車内から助けを求める人たちの姿を映る。
良「…」
良「(ポケットの上からカラビナを触り)ど、どうしよう」
良、辺りを見渡すと展示用はしご車の姿。
良「あれなら、いける」
〜つづく〜